2013年5月23日木曜日

プライマリケア連合学会にいってきました

『プライマリケア連合学会学術集会』


こんにちは。



杜の都、仙台に行って参りました。



久しぶりの学会、やはり身も心もリフレッシュされますね。



そして学会の恒例イベントの一つ、



『後期研修/フェローシップ紹介コーナー』



そこで我々在宅医療部も出展してきました。



今年は二日間で延べ100近いプログラムが紹介されるという、異例の事態。



最近のプライマリケア領域の盛り上がりは本当にすごいですね。



今、プライマリケアを志している若者達は、目移りしちゃって困るんじゃないでしょうか。



でも、10年前を考えたら、本当に幸せな状況です。



今回はこの『プログラム紹介』を通して、感じたことをつらつら書いてみたいと思います。



『“どの”プログラムも素晴らしい』


会場に行ってみて改めて感じたことです。



お世辞ではなく。



研修必須項目を満たしていて



とても良く練られていて



さらに改善するために日々努力がなされています。



普段の医療に対する真摯な姿勢が、



それぞれのプログラムを通して伝わってきました。



見ているだけでもちょっと幸せな気分になるくらい。


『“結果に違いは?”』



どのプログラムにエントリーしても、



それが修了する頃には



十分にいい家庭医・プライマリケア医になれそうな気がしました。



もちろん認定医や専門医受験資格も取れて、



職場を超えて交流もできて、



休みもお給料もそれなりにもらえそう。



どこにいっても(良い意味で)



得られる結果に大きな差はない



そういうことになるんでしょう。




『プログラムの"ウリ”』





各々のプログラムの“ウリ”と、



希望者のニーズがマッチする



これが一つの理想です。



この理想に近づくために、



展示ブースで伝えるべきこと。




亀田在宅プログラムの“ウリ”




っていうんでしょうか。



多職種連携?(どこでもやってる)



自分一人で運転して往診?(免許ない人どうすんの?)



システム?(ざっくりし過ぎ)




・・・・・




一番大事なこと。



というか、私たち自身が大事にしていること。




“過程”





研修の過程で幸せを感じられるか。




『時間に支配されない人生』http://www.gentosha.co.jp/book/b6459.html




の中で、著者ジョンキム氏はこう言っています。




『幸福とは、




一生懸命頑張って最終的に到達する地点ではない。





目標達成を目指して努力する今日にある。





もちろん結果は大事ですが、



研修している“過程”がもっとも大事です。



一番知っておいてほしいことは、



今ここで働いている



我々自身が



一日一日幸せを感じながら



仕事も生活も楽しんでいるということ。




そんなことを考えながら



展示資料を作ったら、



こうなりました。




今回お金はほとんどかかりませんでした






なんのプログラムだ?



別にこれ、



奇をてらったわけでも



ふざけてるわけでもありません。



普段通りの私たちの姿です。



もちろん、



この姿で往診しているわけではありませんが。



働いてる私たちが幸せであること。



そうじゃないと、



他人に、



ましてや未来の日本の在宅医療を背負って立つ、



ことになるかもしれない、



大事な人材に




『うち来なよ』




って言えないです。



今居る私たちが楽しんでいる。



まずはこれを知ってもらって、



「それなら私も楽しめそう」



そう思う人に来てもらえたら、



それでいいんです。



この温暖な



南房総ライフに興味があって、




私たちと一緒に楽しみながら働ける人。



そんな人に来てほしい。



できれば自動車免許持ってる人で。



免許ない人は、



すぐ隣に



鴨川ドライビングスクールがあるので、



研修見習い中にそこに通ってもらうのもあり。



トライアスロンは



必修項目ではありませんが、



興味があるなら喜んで教えます。



紹介展示中、



我々がお昼を食べるために席を外してしまい、



パンフレットだけ持って帰られた方が、



おそらく相当数いたと思うのですが、



(見栄ではなくて)



もし興味の湧いた方がいたら、




お気軽に連絡くださいね。




ということを申し添えて、



今回はこの辺で。


杜の都 仙台
緑が眩しかったです。




2013年5月20日月曜日

「~だけじゃない?」訪問薬剤師



「訪問薬剤師」
この言葉、きいたことありますか?

多くの人がこう答えると思います。

「えっ、薬剤師って訪問するの?」
『薬剤師って「調剤薬局の窓口で白衣を着て薬を渡してくれる人」じゃないの?』

・・・・・・じゃないんです。

今回は、そんな「訪問薬剤師」の役割について紹介します。


訪問薬剤師さんたち



何をどう飲んだらいいか解らないよ…


訪問看護に伺って
「今飲んでいるお薬を見せてください」とたずねると
ベットサイドに薬の袋がいくつも入ったスーパーの袋が無造作に置かれていたり、薬の残っている数もバラバラで、どうやらきちんと飲めていない様子。


こんなとき患者さまは
「薬がいっぱいありすぎて、飲んだか飲まないかわからなくなる」
「薬だけでおなかいっぱい」
「もう良くなったから飲まなくてもいいんでしょ?」

薬をきちんと処方どおり飲めていないと、治療の効果が発揮されす、病気が悪化する可能性があります。



こんな症状も要注意

「なんだか眠くて仕方ない」
「最近食欲がない」
「便が出にくい」
なども、薬を正しく飲んでいないことで起こる症状かもしれないのです。


薬剤師は薬の面で患者さまをやさしくサポート

そこで訪問薬剤師は薬を正しく飲んでいただくために

  • 朝昼夕と一回ごとに飲む薬のサンプルを作る
  • お薬カレンダーの提案や一回ごとの薬をセットする
  • 薬局からもらう「お薬説明書」を患者さまに合わせて新たに作る
 など、患者さまが自分のお薬を自分の身体のために正しく飲んでもらえるように様々な工夫をしています。

そうして、病気が悪化せずに、薬が原因で体調不良を引き起こしていないかを観察していきます。

薬を正しく飲んで、体調も良くなり、毎日生き生き暮らす患者さまたち。

薬の専門知識を持つ訪問薬剤師の存在は、在宅患者さまだけではなく、訪問看護師や医師にとっても、頼りになる存在です。

「薬局の窓口だけじゃない!薬剤師も訪問します」




















2013年4月8日月曜日

飲み忘れなし!


こんにちは
訪問看護の佐々木です。

今日は
カレンダーを活用して薬の飲み忘れがなくなった
その活用法を紹介します。


「お薬を飲み忘れることが多く便秘に苦しむK氏」

  • うっかり飲むのを忘れる
  • 使用していたお薬カレンダーのポケットが小さくて指が入らないので薬を出しにくい

「何かいいものはないかな…」

そんな時ひらめきました!


一目瞭然でしょう




日付の下に、朝夕2回分の薬を少しずらしてテープで張り付けています。
  • 一か月分セットできる
  • 取りやすい
  • 日付が大きくて見やすい
  • 飲み忘れていないかだれでも確認しやすい

薬がはがされていなければ、奥様やヘルパーさんから

「薬をまだ飲んでいませんよ~」とこえをかけられ、
「あ、そうだね。飲みましょう」と自分ではがしてその場で飲みます。

これでK氏は、薬の飲み忘れがなくなりました。
もちろん、便秘も改善です!

薬が一包化されていて、飲む回数が一日2回程度であればつかいやすいことうけあい!

皆さんのところではどんなものを使っていますか?

他にもいいアイデアがあったら教えてくださいね!









2013年4月1日月曜日

正しい知識で安心を!


ヘルパーさんへの勉強会

亀田ホームケアサービス勝浦(訪問介護事業所)から
「感染症について看護師さんから講義をして欲しい」という依頼がありました。

テーマは
『身近な感染症 「疥癬」「白癬」って入浴介助でうつる?』


疥癬についてレクチャーするNナース

勉強会が始まると、ヘルパーさんたちは緊張気味。

Nナースから、疥癬虫や白癬菌の特徴や注意事項について話を聞きながら、ヘルパーさんたちのこわばった顔が少しづつ緩んで安心した表情に変わっていきます。

次のセッションではお互いにガウンテクニックを練習しながら

「清潔」or「清潔ではない」

の演習を行いました。

「ここは外側だから清潔ではないよね?」
「あれ、間違えて清潔なほうを触ってしまった、、、」

Ns:「いいんです。今のうちに間違えを確認しておきましょう!」


ワイワイ賑やかな演習でした

勉強会に参加したヘルパーさんからの反応

  • 「白癬」と「疥癬」って同じだと思っていました。違いがよくわかりました。勉強できてよかったです。
  • ガウンテクニックは話を聞いたことはあっても実施する機会がなかったので、今回納得できるまで練習出来てよかったです。頭の整理ができました。
  • 初めは感染症が怖いイメージでしたが、知識が整理できて怖くなくなりました。演習も楽しかったです。

正しい知識と技術で安全なサービスを提供すること
そのうえで利用者も自分も守ること

勉強会を通してえられた効果です!
あとは日々の実践あるのみ!

ヘルパーさんが安心して私たち訪問看護師と協働できるように、これからも一緒に学んでいきたいと思っています。


 





2013年3月13日水曜日

『訪問看護師の学び方』〜訪問看護eラーニング〜

こんにちは
訪問看護 佐々木です。


「訪問看護師さんって特別な資格がいるんですか?」

よく聞かれます。

訪問看護師になるには特別な資格は必要ありません。

しかし、一人で訪問看護を行い、患者さんや家族に対応するためには、訪問看護師としての基礎的知識や技術はもちろん必要です。

現実は、スタッフの少ない訪問看護ステーションで研修の時間を作るのはなかなか大変!

「はやく一人立ちしてもらいたいなー・・・・・」

所長やスタッフは誰しもそう思います。

もちろん新任の訪問看護師も

「はやく一人前に訪問看護がしたい」と思っています。


そこで、訪問看護師の養成に役立つ研修が
「訪問看護eラーニング」です。
(詳しくは↓↓↓↓↓のリンクをクリックしてください)
http://www.jvnf.or.jp/e-learning/02/



新任のスタッフだけではなく、
  • 日頃からより質の高い看護を提供したいと考えている
  • 時間がなくなかなかまとまった研修が受けられない
  • いろいろ経験したけど、きちんと学びなおしたい
など、訪問看護師になって何年経っていても、外来の看護師でも、病棟の看護師でも受けることが出来ます。

                  
勉強熱心で努力家のKさん

訪問看護ステーションへの移動と同時に

この「訪問看護eラーニング」を受講し、見事修了証書をいただきました。

他の訪問看護事業所への実習は日頃の自分の看護を見直す良い経験だったようです。



右はeラーニングの前身である
「訪問看護師養成講習会」の修了生の面々との一枚。
いまや(超)ベテラン訪問看護師です!



実践をしながら理論を学ぶことで様々な「知」が結びつく。
曖昧だった根拠が明らかになる。

勉強していると、その瞬間ってたまらないですよね~。

訪問看護をすでに実践している方
訪問看護に興味のある方

今年は「訪問看護eラーニング」で訪問看護を学んでみませんか?




2013年3月8日金曜日

多職種カンファレンス開催の目的は?

こんにちは
訪問看護 佐々木です。

今日は「カンファレンス」についてのお話しです。


私たちの提供するサービスの目的は「患者さんや家族の価値観を尊重して、その人たちがその人らしい生活の実現をサポートする」ことです。

そのための手段の一つがカンファレンスです。

毎月一回行う職種チームカンファレンスでは

1.患者さんがどうなりたい(過ごしたい)と思っているのか(本人・家族の意向)

2.現在の問題とその対策

の二つについて、明確な情報を職種間で共有しています。

そのうえで、
1に向かうための計画を各職種の立場で検討しています。


だれのために行うのか

何のために行うのか


自分たちが問題点だと思っていたことが、患者さんにとっては問題ではなかったり、介入ポイントが自分たちの価値観にすり変わっている、ということに気がつくこともあります。

カンファレンスによって

メンバーの多様な価値観を知り、認め、尊重すること

自分たちの思考過程や実践の根拠を見直すこと

カンファレンスは、私たちにとってとても貴重な時間です。



カンファレンスで使用するシートの表紙






2013年3月4日月曜日

「がん看護勉強会応用コース」修了しました!

こんにちは。
訪問看護の佐々木です。

昨年4月、念願かなって訪問看護師となったKさん。
病院内の看護教育コース
「がん看護応用コース」の全過程を見事修了しました。





コースを修了した本人からのコメントです

『急性期病棟からの配属で、がん看護に関しては解らないことが沢山ありました。
毎月勉強会に参加しながら患者さまに向き合った時、
・今の症状がどうして起こるのか
・この薬剤を使用するのはなぜか
・化学療法や放射線治療を受けている患者さんや家族が、これまでどんな気持ちでがん治療を頑張ってきたのか
が理解できるようになっていきました。』

『観察点が増えて、これから起こることが予測できるようになったことも大きな学びです。

“先が見えない不安”に対応できるように患者さんや家族に合わせて、具体的に説明できるように活かしていきたいと思います。』

『これからはさらにスキルアップとして、リンパマッサージやアロマテラピーなど、直接的なケアも学んでいきたいです。』


素晴らしい~(パチパチ…)


彼女の真摯な姿に、ベテラン陣もいい刺激を受けました。

「意思ある学び」のできるスタッフの存在は我がステーションの強みです。