こんにちは。
訪問看護からの投稿です。
今日は2月9日に茂原で行われた訪問看護ステーションとケアマネージャーの合同研修
「訪問看護をつかいこなそう」
についてお話したいと思います。
「もっと早く訪問看護につないでくれれば、こんなに悪化することはなかったのに・・・・・」
介護保険が始まって2-3年の頃、ケアマネージャーからの訪問依頼に、こう思うことが少なくありませんでした。
在宅療養をしている高齢者は、些細なことがきっかけで身体の様々な機能が低下します。
何らかの理由で食事摂取量が減った
↓
脱水・体力低下・免疫低下
↓
感染症
↓
体重減少
↓
転倒・骨折しやすい
↓
寝たきり・褥瘡発生
この状態が悪循環となり、元の暮らしに戻ることがどんどん難しくなります。
ところが、当時のケアマネージャーは、在宅での医療ケア(尿道カテーテルの管理や褥瘡の処置など)継続の必要性が出てきた時点で、訪問看護へつなぐケースがほとんどでした。
「もっと早く訪問看護へ・・・」と伝えると、「医療処置がないのに訪問看護を頼めるのですか?」という答えが必ず帰ってきました。
つまりなにが問題だったのかというと、
当時のケアマネさん達には、
私たち訪問看護師が「リスクを把握し、起きることを予測して観察・対応する」=予防の視点をもっているということが、ほとんど認識されていなかったのです。
これには、訪問看護の実践が『居宅』という空間で展開され外から解りにくいことと、利用者が病状の悪化なく過ごせている現状を十分に伝えていない訪問看護にも責任があります。
さらに、ケアマネさん側の思いとして、訪問看護に入ってもらえたらきっと悪くならずに過ごせると思っても、「訪問看護師は怖い」「相談しても冷たくあしらわれそう」というネガティブなイメージがあり、輪をかけて訪問看護を依頼しにくくなっていたのです。
そこで、介護保険のケアマネジメントの入り口であり、キーパーソンであるケアマネージャーに、もっと訪問看護の役割や機能、効果を知ってもらい、「高齢者が悪循環に陥らないうちに訪問看護につないでほしい」「もっと訪問看護の実践と効果を伝えたい」とはじまった研修が
「訪問看護をつかいこなそう」でした。
その研修も今年で6回目となりました。
毎回60-70名の参加があり、講演や事例検討、フリートークの時間を組み合わせ顔の見える交流を行っています。お互いのことを理解することからはじまり、利用者のケアマネジメントにおける目的を共有し協働することで、訪問看護の実践や効果を実感してもらえるようになっています。
この研修はリピーターも多いのですが、噂をききつけて初めて参加してくれた人も沢山います。
「この研修をきっかけに訪問看護ステーションに相談しやすくなりました」
「解らないことはすぐに電話できています」
「福祉系のケアマネ―ジャーにとってなくてはならない存在です!」
「訪問看護に入ってもらって利用者さんが入院しなくなりました」
・・・・と、うれしい反応を沢山聞くようになりました。
『訪問看護がケアマネさんにとって身近で相談しやすい仲間になっている』、『訪問看護をつかってくれている』、と年々実感する有意義な研修になっています。
訪問看護をつかって、安心した在宅療養の継続とその人らしい生活をサポートするため、連携していきましょう!!
長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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