2013年2月8日金曜日

排泄ケア勉強会〜後編

こんにちは。
若手在宅医@編集担当です。

排泄ケア勉強会で「排便」に関して勉強してきました。

後編では便秘に関して熱く語りたいと思います。

前編はこちら http://kmhomecare.blogspot.jp/2013/02/blog-post.html


(3)便秘いろいろ

便秘と言っても実は色々な種類があります。

その前に、医学用語が出てくるので、少し豆知識を・・・
いわゆる大腸とは盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸に分類されています。
上行結腸から横行結腸までを右結腸、下行結腸からS状結腸を左結腸と呼びます。

講師の先生が大腸通過時間検査を用いて行った調査では
多い方から直腸性便秘、弛緩性便秘、亢進型、左結腸性、正常、その他という順番だったそうです。
直腸型、亢進型、正常型を合わせて全体の50%で、この3種類は少なくともS状結腸までは異常なしです。


(4)排便の極意

ウンチを出すために必要な要素は3つあります。
 一、食物繊維        (十分に出す物がある)
 一、大腸通過時間      (良い状態の物が出口に送られてくる)
 一、直腸からの排出能力   (しっかり押し出せる)

 もっとも頻度が多かった直腸性の便秘について掘り下げていきたいと思います。


(5)自力で肛門は開けません!

肛門には閉めるための筋肉はありますが、開くための筋肉は存在しません。
つまり口や目のように自分で開けることは不可能です。


では便はどのように体外に出ていくのでしょうか?

それは 便意を感じた時に
    肛門を開けるためのモノがあって、
    モノに適切な力が加わることで体外に出ていきます。

直腸性便秘では以下のような原因があり、便が直腸に溜まりカチカチになり出にくくなってしまいます。
 ・便意を感じない(脳梗塞後遺症などの原因による)
 ・感じても逃してしまう(忙しい、足が悪くてトイレに行くまでに時間がかかるなど)
 ・腹圧がかけられない(姿勢を保つことができないなど)

この状態で下剤を増やしたりすると便失禁(漏らしてしまう)の原因になることもあります。
つまり便を漏らしてしまう原因の一部には直腸型の便秘が潜んでいる可能性があります。


さて後半は少し長くなってしまいましたが今回勉強した内容はいかがでしたか?
便に関して少しでも関心を持って頂ければ幸いです。

今後も勉強会で学んだことをご紹介してきたいと思いますので宜しくお願いします。

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